最近当クリニックではマイコプラズマの患者さんが多いです。
マイコプラズマとは、肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae )という細菌による肺炎です。
潜伏期は通常2~3週間で、発熱、全身倦怠、頭痛など始まることが多いです。その後3~5日してから咳が始まることが多く、初めは乾いた咳ですが、経過に従い咳は徐々に強くなり、解熱後も長く続きます(3~4週間)。特に年長児や青年では、後期には湿った、痰がらみの咳となることが多いです。
胸の聴診では乾性ラ音と呼ばれる音がすることが多いですが、まれに胸部レントゲン上異常な陰影があっても胸の音では異常を認めないこともあり、胸部レントゲン検査は欠かせないとされています。
治療方法としては抗菌薬(抗生物質)による化学療法が基本ですが、β‐ ラクタム剤と呼ばれるペニシリン系やセフェム系などの抗生剤は効果がなく、マクロライド系やテトラサイクリン系、ニューキノロン系薬剤が用いられます。学童期以降ではテトラサイクリン系のミノサイクリンも使用されます。
登園や登校については明確な規定はありませんが、病状により学校医その他の医師において感染のおそれがないと認めるまでの期間の出席停止の措置が必要と考えられています。
簡便な検査法として、喉の奥を拭う方法があります。
咳が気になる方、続いている方は、ぜひお受け下さい。