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2025.06.19更新

前回は注射のことを書きました。

今回は3つ目の治療法、舌下免疫療法です。

現時点で花粉症の根治的治療に近い治療法です。

アレルギーの原因(アレルゲン)を日頃から定期的に体に取り入れ、体をアレルゲンに慣らすという方法です。
現在はスギ花粉に対するものとダニに対するものとがあります。

治療を開始する前に血液検査を行い、体がスギやダニに対するアレルギーがあることを証明します。次に1週間の低用量の薬で体を慣らした後、2週目から維持量を毎日摂ります。
口の中で溶ける錠剤を毎日摂取します。

5年間続けることを勧められています。最低でも3年間続ければ、効果はあるようです。

8割くらいの人に効果があると言われています。
実際に当クリニックでこの舌下免疫療法を受けられている患者さんの多くは、花粉症の時期に症状が軽く済んでいます。先日も毎年鼻水と鼻閉が辛くて夜眠れずに困っていた患者さんから、この治療を始めて症状がだいぶ軽減され眠れるようになった、というような声も聞くことができました。

毎年スギ花粉症で悩まれている方は、舌下免疫療法を検討されてはいかがでしょうか?

投稿者: 江北ファミリークリニック

2025.06.08更新

今回は「節酒のお手伝いをするお薬」についてです。

「お酒の量が多くなってしまっているんだけど、なんとかならないかな?」時々そんな相談を受けます。よくないとはわかっているんだけど、ついつい飲み過ぎてしまうんだと。実際に「飲み過ぎ」とはどのくらいの量なのでしょうか?


適正飲酒のガイドラインでは、厚生労働省が推奨する「節度ある適度な飲酒量」を、1日当たりの純アルコール量で約20g程度(日本酒1合程度、ビール500ml程度)としています。これは、一般的にアルコール代謝能力が高い日本人の平均的な目安です。そして「飲み過ぎ」つまり多量飲酒は1日当たりの純アルコール摂取量60g以上とされています。純アルコール量60gとは日本酒だと約3合(180ml × 3 = 540ml)に相当します。ビールの場合は、350ml缶を3本(1050ml)程度、焼酎の場合は25度のものだと300ml程度です。1日にこれ以上飲んでいる人は「飲み過ぎ」です。これがなかなかやめられない、やめたくてもやめられないという場合には、アルコール依存症の可能性があります。
重度のアルコール依存症やアルコール性肝障害の方は本来「断酒」が望ましいですが、軽症の方、減酒を希望される方は減酒補助薬(セリンクロ:一般名ナルメフェン)を用いた治療も選択肢の一つとして考えていただけます。

 

さて、このセリンクロですが、飲酒への強い欲求(渇望)を抑える作用を持つ薬です。「飲んだ時の快感」も「飲まない時の不快感」も抑えることで、「無理して飲まなくてもいいかな」と感じる状態を目指します。

 

服用により、次のような効果が期待できます。
・飲酒量の減少


・大量飲酒する日の減少(二日酔いや記憶障害のリスク低下)


・1日あたりの平均アルコール摂取量が減少


・低リスク飲酒レベル(男性40g以下/女性20g以下)への改善例もあり

海外データでは、継続使用によって断酒に至ったケースも報告されています。

 

当クリニックでも減酒についての相談やセリンクロの処方はしています。ご自身で厳酒をしたい方、ご家族のお酒の量を減らしたいと考えている方は、一度ご相談ください。

 

 


参考サイト:
厚生労働省 健康に配慮した飲酒に関するガイドラインについて https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38541.html
久里浜医療センター https://kurihama.hosp.go.jp/about/pdf/info_20190708.pdf
減酒jp https://gen-shu.jp/selincro/
きだ内科クリニック https://kida-clinic.jp/

投稿者: 江北ファミリークリニック

2025.06.08更新

今回は「節酒のお手伝いをするお薬」についてです。

「お酒の量が多くなってしまっているんだけど、なんとかならないかな?」時々そんな相談を受けます。よくないとはわかっているんだけど、ついつい飲み過ぎてしまうんだと。実際に「飲み過ぎ」とはどのくらいの量なのでしょうか?


適正飲酒のガイドラインでは、厚生労働省が推奨する「節度ある適度な飲酒量」を、1日当たりの純アルコール量で約20g程度(日本酒1合程度、ビール500ml程度)としています。これは、一般的にアルコール代謝能力が高い日本人の平均的な目安です。そして「飲み過ぎ」つまり多量飲酒は1日当たりの純アルコール摂取量60g以上とされています。純アルコール量60gとは日本酒だと約3合(180ml × 3 = 540ml)に相当します。ビールの場合は、350ml缶を3本(1050ml)程度、焼酎の場合は25度のものだと300ml程度です。1日にこれ以上飲んでいる人は「飲み過ぎ」です。これがなかなかやめられない、やめたくてもやめられないという場合には、アルコール依存症の可能性があります。
重度のアルコール依存症やアルコール性肝障害の方は本来「断酒」が望ましいですが、軽症の方、減酒を希望される方は減酒補助薬(セリンクロ:一般名ナルメフェン)を用いた治療も選択肢の一つとして考えていただけます。

 

さて、このセリンクロですが、飲酒への強い欲求(渇望)を抑える作用を持つ薬です。「飲んだ時の快感」も「飲まない時の不快感」も抑えることで、「無理して飲まなくてもいいかな」と感じる状態を目指します。

 

服用により、次のような効果が期待できます。
・飲酒量の減少


・大量飲酒する日の減少(二日酔いや記憶障害のリスク低下)


・1日あたりの平均アルコール摂取量が減少


・低リスク飲酒レベル(男性40g以下/女性20g以下)への改善例もあり

海外データでは、継続使用によって断酒に至ったケースも報告されています。

 

当クリニックでも減酒についての相談やセリンクロの処方はしています。ご自身で厳酒をしたい方、ご家族のお酒の量を減らしたいと考えている方は、一度ご相談ください。

 

 


参考サイト:
厚生労働省 健康に配慮した飲酒に関するガイドラインについて https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_38541.html
久里浜医療センター https://kurihama.hosp.go.jp/about/pdf/info_20190708.pdf
減酒jp https://gen-shu.jp/selincro/
きだ内科クリニック https://kida-clinic.jp/

投稿者: 江北ファミリークリニック

江北ファミリークリニック 〒123-0872東京都足立区江北5丁目1-1 お問い合わせはこちら TEL03-3897-3030 江北ファミリークリニック 〒123-0872東京都足立区江北5丁目1-1
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