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2023.09.07更新

9月に新しい検査機器を導入しました。

ビオメリュー・ジャパン株式会社のBioFire SpotFire R パネルという機械です。

これは1回の新型コロナウィルスやインフルエンザウィルスの感染症の検査と同じ鼻咽頭拭い液の検体採取で、8種類のウィルスと4種類の細菌の感染を、PCR法により一度に検出できるというものです。

 

測定時間は約15分間。

 

対象となるのは、SARS-CoV-2(新型コロナウィルス)、インフルエンザウイルス、(季節性)コロナウイルス、パラインフルエンザウイルス、ヒトメタニューモウイルス、アデノウイルス、RS ウイルス、ヒトライノウイルス/エンテロウイルス、マイコプラズマ・ニューモニエ、クラミジア・ニューモニエ、百日咳菌、パラ百日咳菌です。

 

検査費用は保険点数が1500点なので、自己負担が3割の方は5000円、2割の方は3000円、1割の方は1500円です。

また東京都在住の方で義務教育就学児医療費の助成(マル子)をお持ちの乳児から中学生、高校生等医療費の助成(マル青)をお持ちの18歳までの方はご負担なく検査ができます。

 

これまではそれぞれの検査をするために何回も鼻や喉から検体を取るたびに痛い思いをされていたと思いますが、1回でこれだけの項目の検査ができるというのは嬉しいですね。

 

発熱など感染症の症状の原因検索として、ぜひご活用ください。

 

参考サイト:

https://www.biomerieux-jp.net/clinical/c026.php

https://www.mhlw.go.jp/content/11124500/001131898.pdf

投稿者: 江北ファミリークリニック

2023.05.07更新

みなさまご存知の通り、来たる5月8日(月)より新型コロナウィルス感染症が5類扱いとなり、それに併せて様々な対応が変わることになります。

医療機関で行われている発熱外来や感染症外来もそれぞれやり方を変える医療機関もあると思います。

ここでは当クリニックの方針について記載いたします。

 

1. 発熱・感染症外来について

基本的なやり方については現行のままとします。

いくら5類扱いに変わったからといって、新型コロナ感染症という病気自体は変わらないですし、その病気に対する皆さまの反応も変わらないと思います。

発熱・感染症外来は、新型コロナ感染症だけでなく様々な感染症の疑いのある患者さんの診察を時間的・空間的に分けることにより、他者への感染のリスクを減らすことを目的としています。そのため当面はこのままの形を継続いたします。

発熱や感染症の可能性のある患者皆さまには、引き続き基本的に午前診療及び午後診療の終わりの時間に院外での診察とさせていただきます。ただでさえ体調が悪い中、院外でお待ちいただくのは暑かったり寒かったり、雨にあたったりと、辛い思いをさせることになりますが、その分お待ちになる時間を減らすべく、予約制での診察とさせていただきますので、何卒ご容赦願います。

また通常の診察の患者皆さまには、ご来院による感染のリスクを減らせるよう、上記のような配慮をしております。引き続き安心してご受診ください。

 

2. 新型コロナ感染症の検査費用について

同感染症が5類になることから、同感染症の抗原検査やPCR検査の費用が、これまで自己負担分無しから、5月8日以降は以下のように有料になります。

▽抗原検査の場合
窓口負担3割 1330円
窓口負担1割 450円

▽PCR検査の場合
窓口負担3割 2550円
窓口負担1割 850円

上記に初診料もしくは再診料、各種加算、処方箋料などが加わります。

なお当クリニックではこれまで同様、抗原検査もPCR検査も行いますので、感染がご心配な患者さんは遠慮なくご相談ください。

 

3. 順番予約システムについて

すでにホームページの新着欄に記載いたしましたように、7月1日から再開予定です。

再開についてはこれまでも多くの患者皆さまからお声を頂戴してまいりました。5類扱いとなったことを機にとの案もありましたが、院内スタッフの間で検討を重ね、準備と周知にお時間をいただくこととなりました。もう少々お待ちいただくことになりますが、ご容赦願います。

 

4. 受診の際は通常の診察の際も引き続きマスクの着用をお願いします。

受診される患者さんは皆様は様々な疾患に罹患されています。免疫力の低下されている状態の方もいらっしゃいます。厚生労働省からも医療機関を受診する時、重症化リスクの高い人が多い医療機関や高齢者施設などを訪問する時にはマスクの着用を呼びかけられていますので、院内ではマスクの着用をお願いいたします。

 

投稿者: 江北ファミリークリニック

2023.03.23更新

花粉症治療薬「オマリズマブ(ゾレア)」について


テレビで話題となっている花粉症治療注射「オマリズマブ(ゾレア)」ですが、以下の条件に該当するという診断が必要となります。


  ・重症の花粉症 (「くしゃみまたは鼻をかむ回数が20〜11回」または「鼻づまりの程度が強く1日のうちかなりの時間を口呼吸で過ごしている」など)

  ・スギ花粉のアレルギー検査(血液検査)の結果が陽性(スギ花粉抗原に対する血清特異的IgE抗体がクラス3以上)

  ・花粉症の既存治療(抗ヒスタミン薬、点鼻薬等)を1週間以上行い効果不十分

  ・12才以上

 

※ 投与量・投与間隔(薬剤費)は、初回投与前の血清中総IgE濃度および体重に基づき決定されるため、患者さんごとに異なります。

※ 薬剤費のご負担は年齢・所得によって異なり、1か月あたり約4400~70000円くらいです(保険適用3割負担の場合)

※ 高額療養費制度が適用されるかどうか検討される際は、保険加入先にお問い合わせください。

※ 「強力な対症療法」でありますが、「根治治療」ではありません。

 

参考サイト:https://www.okusuri.novartis.co.jp/xolair/pollinosis

投稿者: 江北ファミリークリニック

2021.04.27更新

アトピー性皮膚炎

1. アトピー性皮膚炎とは

痒みや皮膚の炎症、、湿疹、肌荒れなどがよくなったり悪くなったりを繰り返す病気です。
詳しい定義や診断基準は日本皮膚科学会のサイトをご参照ください。(https://www.dermatol.or.jp/qa/qa1/q03.html)


2. アトピー性皮膚炎の症状

皮膚の状態には、赤くなったり(紅斑)、グジュグジュしたり(漿液性丘疹)、カサカサしたり(鱗屑、苔癬化病変)、ぶつぶつができたり(丘疹、痒疹)、かさぶたができたり(痂皮)とさまざまなものがあります。

これらの皮膚症状は体の様々な部位にできますが、年齢によって現れやすい部位が異なります。
一般的には、
乳児期:頭、顔、首にはじまり、ひどくなると体幹や四肢に下降してきます。
幼小児期:首周りや臀部、肘の内側や膝の裏側などに現れやすいです。
思春期・成人期:上半身(顔、頸、胸、背)に皮疹が強い傾向があります。


3. アトピー性皮膚炎を悪化させる原因

これも症状と同じように、さまざまなものがあり、また患者さんによって異なります。一つの要因だけで起こるケースもあれば、色々な要因が重なって起きるケースもあります。具体的には細菌やダニ、カビ、汗、ペット、食事バランス、睡眠時間が少ないこと、ストレスなどがあります。


4. アトピー性皮膚炎の治療

治療のポイントは「炎症のない状態を作ること」と「皮膚のバリア機能を回復させること」です。そのためには①薬物療法②スキンケア③悪化要因の対策が治療の基本となります。

①薬物療法
皮膚の炎症を抑えるためにはステロイド外用薬が最も効果的です。
ただステロイド外用薬には様々な強さのものがあります。それらは強いものから「ストロンゲスト」「ベリーストロング」「ストロング」「マイルド」「ウィーク」の5段階に分けられています。これらの薬は体の部位や皮膚の炎症の状態によって使い分けます。例えば顔は皮膚が薄いためマイルドを主に使います。
ステロイド外用薬は長期間使うと、皮膚が薄くなったり感染がしやすくなったりするなどの副作用が出ることがあるので、炎症が落ち着いたら減量したり中止したりします。

以前は皮膚の状態が良くなったときに、ステロイド外用薬を塗るのをやめて、そのまま様子を見ていたのですが、最近はステロイドを薄くして使ったり、タクロリムス軟膏(プロトピック®)やデルゴシチニブ軟膏(コレクチム®)を使って、皮膚の良い状態を維持するというプロアクティブ療法という治療が行われています。

これらの外用薬を使っても皮膚症状がよくならない、痒みが残るなどがある時は、抗ヒスタミン剤や漢方薬などを併用することもあります。

また最近ではデュピルマブ(デュピクセント®)という生物学的製剤を用いた治療法が行われるようになりました。この治療法では、EASIというアトピー性皮膚炎の評価指標で評価をした場合、投与開始から16週間で投与開始時のベースのスコアと比較して50%改善した患者さんが80.2%、75%が68.9%、90%が39.6%という結果が得られていたようです。
実際に当クリニックにおいても多くの患者さんからデュピルマブを用いた治療の効果をご満足いただいております。
ただ、この治療の問題は高額なことです。3割負担の患者さんで、1ヶ月の自己負担額が約5万円です。高額療養費制度等の医療費助成制度の適用となる場合がありますので、もしご興味がありましたら一度ご相談ください。


②スキンケア
アトピー性皮膚炎の患者さんの皮膚は乾燥し、バリア機能が低下していることが多いのです。そこから細菌や埃などのアレルゲンが入り、さらに皮膚炎が悪化をします。これらを予防するために普段のスキンケアが大切です。
具体的には1)保湿剤を用いること、2)皮膚を清潔にすること、がポイントになります。

1)保湿剤
保湿剤にはヘパリン類似物質製剤やワセリンなどがあります。またヘパリン類似物質製剤には軟膏やクリーム、ローション、泡状など、様々な剤型ががあります。皮膚の状態や部位、また季節などにより使い分けをいたします。

2)皮膚の清潔
細菌やアレルゲン、汗、その他の刺激物質などが皮膚から侵入しないように洗い流し、皮膚を清潔にすることが大切です。
石鹸はなるべく防腐剤や着色料、香料などが入っていないものを選び、泡立てて揉むようにして洗ってください。ゴシゴシこすることはあまりお勧めしません。


③ 悪化要因対策:日常生活で気をつけること
ダニや埃対策として換気や掃除をまめにすること、皮膚の刺激を避けるためにゴワゴワした洋服は避けること、掻いても傷にならないように爪を切ること、などが挙げられます。またタバコの煙もアトピー性皮膚炎を悪化させます。禁煙をしたり、副流煙のない環境を作ったりすることを心がけください。


参考サイト:
https://www.erca.go.jp/yobou/pamphlet/form/00/pdf/ap024.pdf
https://www.maruho.co.jp/kanja/atopic/
https://www.dermatol.or.jp/qa/qa1/index.html

 

投稿者: 江北ファミリークリニック

2021.03.06更新

2/24に子宮頸がんの新しいワクチン、シルガード9®︎が発売されました。

 

子宮頸がんはヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因として知られています。HPVの30タイプの中でも15タイプが子宮ガンと関係していると言われており、その中でも1番多いとされているのが16型、2番目が18型です。

HPVは性経験のある女性であれば50%以上が生涯で一度は感染するとされている一般的なウイルスです。子宮頸がんを始め、肛門がん、膣がんなどのがんや尖圭コンジローマ等多くの病気の発生に関わっています。

HPVは通常は感染しても勝手にいなくなってしまうことが多いのですが、一部の女性は持続的な感染状態となり、数年かけて段階的にがんへと進行していくことがあります。

 

子宮頸がんワクチンはこのHPVの感染を予防することを目的としており、これまで日本では16型と18型に有効な2価ワクチンであるサーバリクス®︎と、尖圭コンジローマという性病にも併せて有効なガーダシル®︎という4価ワクチンがありました。これらのワクチンを接種することで60~70%の子宮頸がんを予防できると考えられています。

今回発売されたシルガード9®︎はさらに5つのタイプにも有効なワクチンとなります。

 

子宮頸がんワクチンの定期接種は小学校6年~高校1年相当の女子を対象に行われていますが、これはサーバリクス®︎とガーダシル®︎のみで、シルガード9®︎は任意接種となり、現在公費助成はなく、全額自費負担となります。

 

当クリニックでは、定期接種のサーバリクス®︎とガーダシル®︎に加えて、シルガード9®︎の取り扱いもしております。

接種は予約制となります。詳細を知りたい方や接種ご希望の方はクリニックまでお問い合わせください(03−3897−3030)。

 

 

 

 

 

投稿者: 江北ファミリークリニック

2019.05.27更新

ここ数日、真夏のような日が続いていますね。

日差しも強く、気温も暑く、ただ毎年の東京の真夏のじめっとした湿気はなく、

比較的カラッとしていますね。

 

この時期に気をつけなくてはいけないのが、熱中症です。

まだ体が「暑さ」に慣れていない状態なのに、急激に暑くなったことに対し、体が適応できないのだということです。

 

本日は外来に熱中症を疑わせる患者さんが多くいらしていました。

このような環境に加えて2日前の土曜日に近隣のいくつかの小学校や幼稚園、保育園で運動会があったらしく、

その運動会で熱中症になったお子さんも多くいらしていました。

またさらに胃腸炎や溶連菌感染症をはじめとするいくつかの疾患も流行っています。

熱中症で体調が悪い状態にさらに感染をしてしまい、様々な症状が出ている患者さんも多くいらっしゃいました。

 

熱中症に対しては、水分補給は大切ですが、それと同時に暑い環境を回避すること、暑い環境に曝露する前に体調を整えることも大切です。

 

これからも暑い日が続きそうなので、しっかり栄養と休養をとり、体調を整えましょう。

投稿者: 江北ファミリークリニック

2019.05.09更新

GWが明けて、すでに3日間が過ぎてしまいました。

4月は色々慌ただしく、ブログの更新が滞ってしまい、

久しぶりの更新です。

 

クリニックではここのところインフルエンザや溶連菌、胃腸炎が流行っています。

インフルエンザはA型もB型も両方みられています。

この時期は、昨年の10月から12月に打った予防接種の効果も落ちているため、伝染りやすいかもしれません。

皆さま、感染対策として手洗いをしっかりしてくださいね。

 

 

投稿者: 江北ファミリークリニック

2019.04.02更新

ただ今東京は桜が満開です。

そんな桜色の中、新年度、新学期が始まりました。

私も新たな気持ちで、仕事に望んでおります。

そして新しい元号が発表されました。

「令和」

まだパソコンで変換がなされません。

まだしっくり来ませんね。

 

早速あるお子さんの保育園に提出する書類の中で、

来年3月いっぱいの有効期限のところの「平成」の文字を二重線で消し、「令和」と書き直しました。

 

平成もあと1ヶ月。

明るい1ヶ月となることを祈っています。

同時に新しく始まります令和の時代も、

みなさまが笑顔で過ごせるように祈っています!

桜(平成31年)

投稿者: 江北ファミリークリニック

2019.03.25更新

ここのところ暑かったり寒かったりと気温差が激しいですね。

この気候の変化で風邪を引かれる方も多いです。

花粉症の患者さんも多いですが、最近は突発的な発熱をされて来院される方もいらっしゃいます。

お子さんも大人の方も、男女年代を問わずに、時には39℃くらいまで熱が出ていたりします。

インフルエンザではなく、時に溶連菌感染症の方もいらっしゃいますが、多くは原因不明。

血液検査をすると細菌性感染症だったり、ウィルス性感染症だったり、はたまた炎症反応自体が出ていなかったりと、

本当に様々な状態の患者さんが多いです。

こういう、何かはっきりしない時って、嫌ですね。

結局熱や咳、鼻汁などの症状への対症療法をするしかなく、こちらもちょっとスッキリしない気分でその患者さんの診察を終えることになります。

念の為3−4日後に再診して様子を見せに来ていただくことをお願いするのですが、いらっしゃらないことが多い。

それりゃぁそうでしょう。良くなったのにわざわざ診察を受けるなんて、私が患者さんの立場だったら、嫌ですもん。

ただこの「再診されない」ことが「良くなって」ならいいのですが、「良くならないが」ということではないかという心配もあります。

その場合、他の医療機関を受診されて「良くなった」のであればいいのですが、「良くなっていないが、我慢をする」というのであれば、他の治療方法もありますので、ぜひ再診をお願いしたいです。

 

投稿者: 江北ファミリークリニック

2019.03.18更新

今年の花粉症はすごいですね。

今当クリニックでは花粉症の患者さんが多く、その皆さんが辛そうにしています。

例年の典型的な花粉症の症状である眼のかゆみや鼻汁、くしゃみなどだけでなく、

今年は喉や咳、皮膚の症状を訴える方も多いです。

それだけ多く花粉が飛んでいるのでしょう。

 

そんな私も花粉症に悩まされています。

例年はそれほどでもないのですが、今年は鼻も眼も辛いです。

鼻が詰まったり鼻汁が垂れそうになりながら、診察をしているので、

時々患者さんから「風邪をひいているの?」とか「花粉症つらそうですね、お大事に」と逆に気を遣わせてしまっていることも。

 

そんな中、今年は花粉症の注射を希望される患者さんが多くいらっしゃいます。

その効き目も割といいようで、「割と効いているかな」とか「効いている」という意見をよく聞きます。

 

また舌下免疫療法をされている患者さんも、その効果はあるようです。

「例年に比べ、今年は楽かな」という声も聞きます。

 

もちろん、注射も舌下免疫療法も、中には「あまり効いていない」という方もいらっしゃり、

全ての人に効いているわけではなく、あくまで個人差がありますが、

どうしても辛い人は試してみる価値はありそうです。

花粉症の注射➡︎ https://www.kohoku-fc.com/news/detail-581575.html 

投稿者: 江北ファミリークリニック

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